2024年に読んだ本のベスト10

毎年恒例の「今年読んだ本のベスト10冊」をご紹介させていただきます。お読みいただければ幸いです。

今年一年お世話になった皆さまにこの場をお借りしてお礼申し上げます。良いお年をお迎えください。

1.ガイア・ヴィンス 2023年『気候崩壊後の人類大移動』河出書房新社
気候変動の結果として数億人規模の移民(気候難民)の発生を予測し、その厳しい状況への対応策を大胆に提言した本です。経済でも環境でも農業でもあらゆる将来予測は気候変動の要素を組み入れるべきですが、その際に参考になると思います。
たとえば、熱帯地方の大都市は、熱波(高温と多湿)により人が住めなくなる可能性も指摘しています。そう考えると2075年にナイジェリアが世界の五大経済大国入りするといった予想はありえない気がします。日本も何百万どころか……

書評

2024年に読んだ本のベスト10

毎年恒例の「今年読んだ本のベスト10冊」をご紹介させていただきます。お読みいただければ幸いです。 今年一年お世話になった皆さまにこの場をお借りしてお礼申し上げます。良いお年をお迎えください。 1.ガイア・ヴィンス 2023年『気候崩...
平和と外交

今こそ冷戦をふり返る:ジョン・ルイス・ギャディス著「ロング・ピース」

ウクライナ戦争をめぐりロシアのプーチン大統領による核兵器の使用が懸念され、すでに「第三次世界大戦」が始まっているとの声もあります。核戦争や第三次世界大戦を防ぐため、今こそ歴史に学ぶときです。 そんな問題意識から古い本ですが、ジョン・...
平和と外交

韓国と豪州を加えてG7からG9へ

4年ほど前に「日本主導でG7からG9(D9)へ」(2020年6月2日)というブログを書きました。 山内 康一 | 日本主導でG7からG9(D9)へ 趣旨は以下の通りです。 1)ロシアや中国が参加するG20は機能不全。先進民主主義国が...
子どもと教育

スウェーデンの学校制度を破壊した市場原理:ジャック・アタリ

欧州復興開発銀行の初代総裁やミッテラン大統領顧問などを務めたジャック・アタリ氏の「教育の超・人類史」は分厚いけれど、世界の教育史を学べる興味深い本です。 そのなかで特におもしろかったのが、スウェーデンの優れた教育制度が新自由主義的な...
政治の動きと分析

総選挙をきっかけにSDGs推進を!

日本における「SDGs(持続可能な開発目標)」という言葉の認知度が約9割に達しています。他方、日本のSDGs達成度は167カ国中18位ですが、SDGsの17の目標のうち気候変動対策、ジェンダー平等など5つの目標が「最低」の評価を受け...