昨日は平成最後の「終戦の日」でした。初めて福岡県主催の戦没者追悼式に出席しました。これまで東京で行われる全国戦没者追悼式には何度も出席したことがありますが、地元の福岡で出席するのは初めての経験でした。
まずどの受付に行ってよいかわからず、うろうろしていたら「康一君、こっちこっち」と呼びかけられました。福岡県遺族会の事務局に父の古い知り合いがいて、その方が挙動不審な私を見つけて受付に連れて行ってくださいました。父とは50年近く前からの知り合いだそうです。故郷はよいものです。助かりました。
東京の武道館と福岡の武道館では雰囲気がちがいますが、福岡の方が狭いぶんだけ距離感が近いです。地元の高校生が献花のお手伝いをしていたりと、手作り感がありました。東京の武道館は物々しい警備体制と水も漏らさぬロジでかなり緊張感がありますが、福岡の武道館はアットホームなかんじです。
福岡の戦没者追悼式はとてもよい式だったと思います。しかし、全国戦没者追悼式の安倍総理の式辞にはガッカリしました。安倍総理は日本の加害責任についてまったく言及しない点ではブレません。
広島・長崎などの被害の歴史を忘れないことも大切ですが、同じくらい加害の歴史も忘れるべきではありません。侵略戦争を引き起こした責任を為政者として忘れるべきではありません。
自国の歴史の暗部から目を背けるのは簡単です。あえて自国の歴史の暗部にも目を向け、不都合な事実であっても受け入れる勇気と謙虚さが必要だと思います。被害を受けた方は忘れませんが、加害の側は忘れっぽいのが常です。加害の歴史こそ忘れないための努力が欠かせません。
安倍総理は戦争から何も学んでいないのではないかと心配になります。これから先ずっと戦没者を出さなくてすむように、侵略戦争を深く反省し、平和のために近隣国との関係改善に向けて努力したいと思います。