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書評

2024年に読んだ本のベスト10

毎年恒例の「今年読んだ本のベスト10冊」をご紹介させていただきます。お読みいただければ幸いです。今年一年お世話になった皆さまにこの場をお借りしてお礼申し上げます。良いお年をお迎えください。1.ガイア・ヴィンス 2023年『気候崩壊後...
平和と外交

今こそ冷戦をふり返る:ジョン・ルイス・ギャディス著「ロング・ピース」

ウクライナ戦争をめぐりロシアのプーチン大統領による核兵器の使用が懸念され、すでに「第三次世界大戦」が始まっているとの声もあります。核戦争や第三次世界大戦を防ぐため、今こそ歴史に学ぶときです。そんな問題意識から古い本ですが、ジョン・ル...
平和と外交

韓国と豪州を加えてG7からG9へ

4年ほど前に「日本主導でG7からG9(D9)へ」(2020年6月2日)というブログを書きました。山内 康一 | 日本主導でG7からG9(D9)へ趣旨は以下の通りです。1)ロシアや中国が参加するG20は機能不全。先進民主主義国が集まる...
子どもと教育

スウェーデンの学校制度を破壊した市場原理:ジャック・アタリ

欧州復興開発銀行の初代総裁やミッテラン大統領顧問などを務めたジャック・アタリ氏の「教育の超・人類史」は分厚いけれど、世界の教育史を学べる興味深い本です。そのなかで特におもしろかったのが、スウェーデンの優れた教育制度が新自由主義的な教...
政治の動きと分析

総選挙をきっかけにSDGs推進を!

日本における「SDGs(持続可能な開発目標)」という言葉の認知度が約9割に達しています。他方、日本のSDGs達成度は167カ国中18位ですが、SDGsの17の目標のうち気候変動対策、ジェンダー平等など5つの目標が「最低」の評価を受け...
暮らしと経済

三大震災の政府対応への五百旗頭真氏の評価

政治学者(かつ歴史学者)で防衛大学長などを歴任し、最近お亡くなりになった五百旗頭真先生の「大災害の時代」を読みました。関東大震災、阪神淡路大震災、東日本大震災の日本の三大災害を比較しながら歴史的に振り返る興味深い名著でした。五百旗頭...
政治の動きと分析

どんな政治指導者が望ましいのか?【アイゼンハワーと大久保利通】

自民党総裁選と立憲民主党代表選を見ていて「望ましい政治指導者」について考えさせられました。直接お話ししたことのある人が多くて客観的に見ることはできないので、両党の候補者の皆さんについてはコメントしませんが、歴上の人物で「どんな政治指...
子どもと教育

日本の大学改革の失敗と改善案

今年(2024年)3月に出たばかりの「高等教育改革の政治経済学」という本は、私が以前から考えていたことを裏付ける内容で、たいへん興味深く勉強になりました。この二十年ほどにわたり行われてきた大学改革(高等教育改革)は明らかに失敗です。...
政治の動きと分析

極右は「変な人たち」という正しいレッテル

この十年ほど私は「ポピュリズム政治とどう戦うか」というテーマについて考えてきました。そんな問題意識のもと最近読んだ「週刊東洋経済」(2024年9月7日号)の「極右は『変な人たち』という正しいレッテル」という記事に感銘を受けました。シ...
子どもと教育

沖縄科学技術大学院大学は東大を超えたのか【書評】

私が自民党議員だった頃(2005~2009年)、自民党のシンクタンク(いまはありません)の運営委員会(?)の委員でした。その頃に自民党シンクタンクの事務局長をされていたのが、本書の著者の鈴木崇弘先生です。鈴木先生は日本のシンクタンク...