作家・元外務省主任分析官の佐藤優さんから、選挙に立候補した際に推薦のお言葉をいただきました。
いま、日本も世界もたいへんな複合危機に直面しています。こういう状況で日本の政界をおおっているのが反知性主義です。反知性主義とは、客観性や実証性を軽視もしくは無視し、自分が欲するように世界を理解しようとする態度です。超難関大学を卒業し、エリート官庁や一流企業に勤めた経験がある政治家の中にも、反知性主義者はたくさんいます。こういう人たちは、気合いや空気、さらには身内の絆を異様に強調します。そして、場当たり的な政策を繰り返し、日本社会の分断を深刻にし、国際社会で日本を孤立させていきます。
山内康一さんには、現下の政界に蔓延している反知性主義を突き崩す能力と腹があります。私は山内康一さんと長く付き合っている友人です。山内さんは、まさに政治家になるために生まれてきた人と私は考えています。それは、山内さんが、隣人をたいせつにする心の政治を行うことができる人だからです。山内さんは、国際基督教大学を卒業した後、国際協力事業団やNPOで働き、東チモール、アフガニスタン、インドなどで、難民支援や災害復興に文字通り命懸けで取り組み、成果をあげてきました。
山内さんは、イギリスのロンドン大学大学院で修士号をとった秀才です。山内さんの凄いところは、自分の学識や経験を世の中のために100パーセント使っていることです。特に、国際基準の価値観に裏付けられた健全な愛国心が、山内さんの外交政策の基本にあります。私は外交官経験者として、山内さんのプロフェッショナリズムを尊敬しています。
日本の社会は、価値観、経済的格差、教育格差、老後の不安など、社会の分断がますます激しくなっています。このままだと、私たちは奈落の底に落ちてしまいます。こういうときに、民主主義的価値観をきちんともって、国家の強権的な介入に対して否を唱えることができる、自由をたいせつにする山内さんが日本にとって必要なのです。
山内さんは、衆議院議員として9年間、国会で活躍してきました。所属する政党の枠組みを超えて、山内さんの能力と誠実さを評価する国会議員を私は何人も知っています。私が政治家を評価するときの基準は、所属政党ではなく、能力と人柄です。山内さんは能力と人柄の双方において、一級の政治家です。是非、皆さんの力で、山内さんをもう一度、国会に送り出してください。
佐藤優(作家・元外務省主任分析官)