昨年の1月最初のブログを読み返すと、次のように書き出していました。
新年あけましておめでとうございます。おそらく今年は解散総選挙の年になるでしょう。私にとっては勝負の年です。オリンピック・パラリンピックが終わった秋ごろの衆議院選挙という想定で準備しています。
デジャブのようですが、今年の抱負も昨年の抱負と同じです。2021年は今度こそ衆議院選挙の年、勝負の年です。
昨年の新型コロナウイルス感染拡大によりオリンピック・パラリンピックが延期されました。コロナ危機の影響もあり、安倍政権が思いがけないかたちで終わり、菅政権が誕生しました。今年は「おそらく」ではなく、確実に解散総選挙の年です。今度こそほんとうに勝負の年です。何としても小選挙区で勝利し、政治の流れを変える力になりたいと思います。
昨年をふり返るとコロナ禍が明らかにしたのは、「小さな政府の限界」と「新自由主義イデオロギーの終えん」だと思います。2020年は政治、経済政策、社会政策に関わる大きな転換点(ターニングポイント)になる年でした。
サッチャー首相以来の新自由主義イデオロギーが、サッチャー首相も属した保守党のボリス・ジョンソン首相によって否定されました。サッチャー首相は「社会などない」と断言しましたが、コロナに感染したジョンソン首相が「やはり社会は存在する」と言い出しました。予想外の方向転換です。英国の保守党はなかなか柔軟です。
サッチャー改革は、民営化や市場化を徹底し、「小さな政府」の実現をめざしました。学校教育や刑務所運営にまで競争原理や市場原理を取り入れました。それはいわば「市場万能主義」ともいえる新自由主義でした。
しかし、コロナ危機に際して市場は無力であり、政府の役割の重要性が再認識され、支え合う社会の存在感が増しました。医療や介護、保育や教育といったベーシック・サービスとそれを支えるエッセンシャル・ワーカーの重要性が再認識されました。
菅総理は、自助を強調し、竹中平蔵氏を重用する、典型的な新自由主義イデオロギーの信奉者です。安倍総理の方が、まだ家父長的保守主義者であり、新自由主義的な色合いは薄かったかもしれません。菅総理こそ「新自由主義の終わり」を飾るにふさわしい総理大臣かもしれません。
菅総理の支持率が急落するなかで、自民党内では秋の総裁選に向けた党内権力闘争が激しくなるでしょう。選挙基盤が強固で有力な自民党議員にとっては、総選挙より総裁選の方がよほど大事です。自民党内で党内政権交代をめざす勢力の動きが活発になるでしょう。自民党の党内政局が忙しい一年になると思います。
我われがめざすべきは、菅総理を「最後の新自由主義者の総理大臣」にするだけではなく、自民党の党内政権交代ではなく、本物の政権交代を実現することです。枝野幸男政権をめざして野党共闘を進め、官邸にすり寄る疑似野党(衛星政党)と政策面で差別化し、説得力のある政策パッケージを示していかなくてはなりません。勝負の年、全力でがんばります。