いま国会で争点になっているのは、①安倍総理が答弁で使った裁量労働制に関するデータの問題、②森友学園問題に関連してウソの答弁を行った佐川国税庁長官の証人喚問、という2つの問題です。
安倍政権は「働き方改革国会」と称しているほどで、働き方改革は今国会の目玉です。裁量労働制を拡大しようとする経済界と安倍政権の動きに対し、野党は強く反対しています。その裁量労働制についての基本的なデータが、とんでもないポンコツデータだったことがわかりました。
安倍総理が答弁の根拠にしたデータは、「裁量労働制は一般の労働者より労働時間が短い」ことを示していました。しかし、厚生労働省の調査のやり方が、大学生の卒業論文以下のレベルだったようです。学術論文のデータとしては0点です。
衆院予算委員会の審議の中で立憲民主党の長妻政調会長がデータの問題点を指摘し、安倍総理が誤りを認めて撤回しました。しかし、総理の発言の撤回だけではすみません。働き方改革法案の国会提出を断念に追い込む必要があります。
さらに確定申告がスタートする中で国税庁長官の答弁の信頼性が問われ、納税者の国税庁に対する不信につながっています。佐川氏は国会で参考人としてさんざんウソの答弁をしてきましたが、今度は偽証罪に問われる証人喚問のかたちで国会に呼ぶ必要があります。
週明け(2月19日からの週)は今国会の天王山です。森友学園の問題、裁量労働制データねつ造問題、この2つの攻め口で安倍政権を追いつめていく必要があります。