ここ数年、NGO・NPOへの社会的関心が薄くなり、NGO・NPO業界に活気がなくなってきたような気がしていました。フォーリン・アフェアーズ誌(日本版)9月号の投稿論文を読み、その感覚は私だけではなく、日本だけでもないことがわかりました。
ペンシルバニア大学のサラ・ブッシュ教授(政治学)とブラウン大学のジェニファー・ハデン准教授(政治学)の共著の「非政府組織の興亡-民主主義の後退とNGOの衰退」という論文が、「なるほど!」と納得できる内容だったので抜粋してご紹介させていただきます。
著者は「1990年代は非政府組織(NGO)の黄金時代だった」と言います。国際NGOの予算は拡大し、世界中に事業が広がりました。NGOは国際政治の重要なプレイヤーになり、1997年の対人地雷禁止条約の議論をリードしたのはNGOでした。2003……